Microsoft Officeアプリケーションでは最近使用したファイルの一覧を表示し、そこからファイルを開く事ができるようになっている。
Office 2003 までのバージョンであれば [ファイル] メニューの中に表示され、Office 2007 では Office ボタン をクリックすると [最近使用したドキュメント] として表示される。このリスト自体は次の技術情報に書かれているように、各 Office アプリケーションの設定で非表示にしたり、表示数を変更できるし、レジストリを編集して一覧をクリアする事ができる。
- MSKB 313454
How to clear the Most Recently Used list (MRU) list in Office programs
http://support.microsoft.com/kb/313454/en-us - MSKB 926535
2007 Office プログラムで最近使用したファイルの一覧を消去する方法
http://support.microsoft.com/kb/926535/ja - MSKB 826208
Windows レジストリを編集して、Office で最近使用したファイルの一覧をクリアする方法
http://support.microsoft.com/kb/826208/ja
こうした方法によって Office アプリケーションのメニュー上で最近開いたファイルが表示される事は無くなるのだが、技術情報 826208 で以下のように書かれているように、リストを非表示にしていても実は最近開いたファイルは追跡されており、その情報が記録されている。
この資料には、最近使用したファイルへのショートカットを、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\11.0\Common\General\RecentFiles レジストリ エントリで指定された場所に保存しないようにする方法については記載されていません。この場所は、デフォルトで、C:\Documents and Settings\<user profile>\Application Data\Microsoft\Office\Recent に指定されています。
つまり何らかの理由でコンピュータ上に最近開いたファイルの痕跡を残したくない場合は、単にリストを非表示にするだけでは意味が無いのだ。
上記で書かれている「最近使用したファイルへのショートカット」を作成しないようにする方法はサポート技術情報などで公開されていないようだが、手元で調査した限りでは、以下の方法で無効にできる。
- レジストリ エディタを起動し、以下のレジストリ キーまで移動する。
(12.0 は Office 2007 の場合、Office 2003 なら 11.0、Office XP なら 10.0 となる)
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\12.0\Common\OpenFind - OpenFind キー配下に以下のサブキーを作成する。
Places\StandardPlaces\Recent\CacheSize - CacheSize キー内に以下のレジストリ値を作成する。
- 名前 : OfficeFiles
種類 : REG_DWORD
データ : 0- 名前 : NonOfficeFiles
種類 : REG_DWORD
データ : 0- 名前 : Folders
種類 : REG_DWORD
データ : 0
なお既に作成されているショートカットは、手動で削除できる。ショートカットの場所は、Windows 2000/XP の場合は技術情報 826208 に書かれているように
%UserProfile%\Application Data\Microsoft\Office\Recent
Windows Vista の場合は
%UserProfile%\AppData\Roaming\Microsoft\Office\Recent
である。
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