Living on the Edge – our next step in helping the web just work
http://blogs.msdn.com/b/ie/archive/2014/11/11/living-on-the-edge-our-next-step-in-interoperability.aspx
11月のセキュリティ更新の公開と時を同じくして、Windows 10 Technical Preview の新しいビルド (Build 9879) もリリースされました。このビルドに含まれている Internet Explorer では次期バージョンで実現されるさまざまな変更や新機能の一部が盛り込まれています。それらについて簡単にまとめてみました。
"living" Edge ドキュメント モード
この変更は多くの Web サイト / Web アプリケーションの運営者・開発者にとって影響が大きいでしょう。既に Internet Explorer 11 以降「ドキュメント モード」は非推奨とされていましたが、次期バージョンでは公開されているインターネットのサイト (インターネット ゾーンのサイト) はすべて Edge モード (Internet Explorer の最新のモード) でレンダリングされるようになり、サーバー ヘッダーや meta タグの X-UA-Compatible は無視されます。
例外としてドキュメント モードが有効になるのは以下の場合です
- イントラネット ゾーンのサイト
- Microsoft から提供されている「互換表示リスト」(CV List) で指定されている場合
- Enterprise Mode で指定されている場合
3番目の Enterprise Mode で指定されている場合というのは一つ前の記事で紹介した、Enterprise Mode Site List Manager ツールを利用したドキュメント モードの指定の事です。
この変更に対応するため、現在 X-UA-Compatible を利用してドキュメント モードを指定して動作させているインターネット上に公開している Web サイト / Web アプリケーションは、次期バージョンのリリース (2015年後半??) までに、最新の Internet Explorer のネイティブなモード = Edge モードで動作するよう、サイト / アプリケーションの動作確認を行い適切な改修を行う必要があるでしょう。特に注意が必要なのは、さまざまな方法でブラウザーの種別判定を行い、Internet Explorer には X-UA-Compatible を利用してドキュメント モードを指定したページを返しているようなサイトです。こうしたサイトでは、Internet Explorer も Chrome や Firefox と同様に扱い、どのブラウザーにも可能な限り単一のページを返すようにするべきでしょう。
新しい機能
Build 9879 の Internet Explorer では、status.modern.ie で In Development となっていた機能のいくつかが初期的に実装されています。
- CSS Preserve-3D
- Content Security Policy 1.0
- CSS Interaction Media Queries (Level 4)
- Gamepad API
- WAV Audio
- Selection API
- ECMAScript 6 の機能
- Classe の導入
- Promise の導入
- Iterator の導入
- Arrow Function の導入
- Math, Number, Object, String の ES6 対応
- Object Literal の拡張
- Spread オペレーター
- Template 文字列
- Symbol
- Proxie
- Weak Set
実験的機能 (Experimental Features)
アドレス バーに about:flags と入力することで、実験的機能の設定ページを呼び出せるようになりました。現在利用可能な設定は次のスクリーンショットのように 3 つだけです。
この内「Enable Experimental Web Platform Features」は、新しく追加される機能をどの程度有効にするか設定するものです。Edge モード (新しい IE のネイティブ モード) にはこれから多数の変更が追加されていくのですが、すべての変更をすべての Windows 10 Technical Preview ユーザーに同時に適用するのではなく、無作為に選ばれた一部のユーザーに徐々にロールアウトする予定とされています。この設定を Automatic にすればその徐々にロールアウトするスケジュールに則って適用されます。Enabled にすると、追加された新機能はすぐに利用可能になります。これは新機能を一刻も早くテストしたい開発者や管理者向けの設定です。Disabled にすると新機能は適用されず、IE11 互換の動作となります。
フィードバック
新しいバージョンの Internet Explorer へのフィードバックは、ツールバーの Smile マークから送信できます。
ただし現在のバージョンで Send a frown でフィードバックを送信すると、フィードバックが HTTP で送信されるようです。フィードバックにはユーザーの電子メールアドレスや閲覧中のページの URL が (ページを HTTPS でアクセスしていた場合でも) 含まれるので、場合によっては適切でない情報の漏洩に繋がる可能性があるので要注意です。
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