ユーザー プロファイルが破損すると、最悪の場合そのユーザーでログオンできなくなったり、ログオンできる場合でもさまざまな障害が発生します。また「破損」とはいえないまでも、ユーザー プロファイル内に記録されるアプリケーションの設定などが不正になり、特定のアプリケーションが正しく動作できなくなる場合もあります。
こうした場合、一番確実な改善方法はプロファイル内のユーザー データをバックアップし、ユーザー プロファイルをいったん削除して再構築する事です。プロファイルの構築で問題が改善していることが確認できたら、バックアップしておいたユーザー データを復元できます。
Windows 8.1 でユーザー プロファイルの削除を安全に行う方法を検証したところ、以下の手順で削除すればプロファイルが正しく再構築されて、同じユーザーで問題なくログオンできる事が確認できました。
- プロファイルに問題が生じているユーザー以外のユーザーでログオンします
※他にユーザーがいない場合は、管理者権限を持ったユーザーを一つ (ローカル アカウントで良いので) 作成してそのユーザーでログオンします。このユーザーは作業完了後に削除できます - Windows キー + X を押してメニューを表示し、[システム] をクリックします
※ または検索チャームで [すべての場所] から「システム」を検索し、見つかった [システム] をクリック (タップ) します - [システム] が表示されたら、[システムの詳細設定] をクリックします
※ UAC が表示されたら、(必要であれば管理者のパスワードを入力して) [はい] をクリックします - [システムのプロパティ] が表示されたら、[ユーザー プロファイル] セクションの [詳細設定] をクリックします
- [ユーザー プロファイル] が表示されたら、[このコンピューターに格納されているプロファイル] の一覧から削除したいプロファイルをクリックして選択します
※ Microsoft アカウントの場合、[名前] 欄に Microsoft ID の名前ではなく、Microsoft ID の名前の一部 + “_000” のような名前で表示されるので注意してください - [削除] ボタンをクリックします。確認メッセージが表示されるので、[OK] をクリックします
以上の手順で、ローカル アカウントの場合も Microsoft アカウントの場合も安全にユーザー プロファイルを削除できることを手元環境での検証で確認しました。ユーザー プロファイルに起因するトラブルで、最終手段としてプロファイルの再構築を行いたい場合の参考にしてください。
なお Microsoft アカウントの場合は、ユーザー プロファイル削除後にログオンした後 Microsoft アカウントに紐づいたサービスを利用する際に、本人確認 (確認コードの再送信と再入力) が必要になります。またアカウントで同期している設定は初回ログオンの際に反映されます。
そのため同期されている設定に問題がある場合は、プロファイルの削除前にいったん同期を無効にしておくと良いでしょう。
なお、Windows エクスプローラーなどから直接プロファイル フォルダーを削除するなどの方法でプロファイルを削除すると、そのプロファイルを利用していたユーザーで正しくログオンできなくなる (一時プロファイルを使用してしまう)、Windows ストアが利用できなくなるなどの問題が発生する場合がありました。上記の手順ではこうした問題は起きなかったので、このような方法は避けた方が良いでしょう。
検証環境
Windows 8.1 Pro with Medai Center 32ビット版、ワークグループ参考
"ユーザー プロファイル サービスによるログオンの処理に失敗しました" エラー メッセージが表示される
http://support.microsoft.com/kb/947215/ja
コメントを残す