Windows 10 の「バックアップと復元」
Windows のバックアップ機能は Windows XP と Windows Server 2003 R2 までは NTBackup、それ以降の Windows ではシステム イメージ バックアップを含む「バックアップと復元」(Windows Server では「Windows Server Backup」)が標準機能として提供されていました。しかし Windows 10 ではバージョン 1709 以降、システム イメージ バックアップの継続的開発(メンテナンス)は終了し、フル ディスク バックアップはサードパーティーの製品を利用することが推奨されています(Windows 10 features we’re no longer developing に記載)。
とは言え、Windows 10 の「バックアップと復元」が直ちに利用できなくなるわけではありませんし、問題なく利用できる環境も多数あります。また Windows Server では引き続き Windows Server Backup がサポートされていますので、まだまだ現役の機能といえるでしょう。
「バックアップと復元」を利用していてちょっと困るのは、一度設定したバックアップの構成(バックアップ対象やバックアップ先、スケジュールなど)を初期化するユーザーインターフェースがなく、現在の設定の「変更」しかできない点です。通常はそう困ることもないのですが、何らかの理由でバックアップがエラーになったり失敗した際に設定情報の破損や不整合が発生すると、それを上手く修正できなくなる場合があります。
「バックアップと復元」の設定を初期化する
何らかのトラブルで「バックアップと復元」の画面が開かなくなったり、設定を変更できなくなったり、正しいと思われる設定をしてもバックアップが行えない場合、レジストリに保存されているバックアップ設定を削除し、設定を初期化することができます。
実際に試してみましょう。まずバックアップの設定を何もしていない状態です。
この時、以下のレジストリ キーの中身は何もありません(値の無い既定があるだけ)
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\WindowsBackup\
そうすると、先ほどのレジストリ キー配下に設定情報が書き込まれます。
ここで以下のキーを削除します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\WindowsBackup\
(キーごと削除したので次のキー WindowsUpdate が開いている状態)