Hebikuzure's Tech Memo

2012年12月6日

Windows 8 のネットワーク設定とトラブルシューティング

Filed under: Windows Tips — hebikuzure @ 10:27 PM

現在の IT 機器、とりわけ PC はネットワークに接続しての利用がほぼ当然のこととなっています。Windows 8 もその例外ではなく、ネットワーク、特にクラウド サービスとの連携がその機能でも重視されています。例えばログイン アカウントに利用するマイクロソフト ID、クラウド上にデータを保存できる SkyDrive、SNS との連携やメッセージングが統合されている People など、インターネットに接続されていることが前提となっています。そのためネットワーク接続のトラブルは非常に大きな問題になります。

この記事では、そうした Windows 8 のネットワーク接続の機能の変更点や、問題のトラブルシュートに利用できるツール、トラブルシュートの手法について解説していきたいと思います。

ネットワークと共有センター

ネットワーク接続やファイルとプリンタの共有の機能の設定は、Windows 7 で「ネットワークと共有センター」にまとめられました。Windows 8 でも引き続き「ネットワークと共有センター」からさまざまな設定やトラブルシュートが実行できますが、Windows 7 から変更されている部分もあります。

まず Windows 7 の「ネットワークと共有センター」にあったネットワーク マップが無くなりました。この機能は利用しているコンピューターとインターネットとの接続を図示し、また「フル マップの表示」を行うとネットワーク内の他のコンピューターや機器の接続状況が配線図の形で表示されるものでした。しかしコンピューターや機器がマップに正しく表示されるための条件が厳しく、実際にすべての機器が正しく表示させることが難しく、結果的に実用性が低かったのも事実です。そうした事情から、この機能は Windows 8 では廃止されています。

imageWindows 7 の「ネットワークと共有センター

imageWindows 8 の「ネットワークと共有センター」 項目が整理されてシンプルになっている

また「ネットワークの場所」の機能も大きく変更されています。Windows 7 ではネットワーク接続 (有線の LAN、無線 LAN、VPN などの接続) のそれぞれについて、「パブリック ネットワーク」「社内ネットワーク」「ホーム ネットワーク」を選択するようになっており、選択に応じてネットワーク探索や共有の機能が構成されていました。これに対して Windows 8 ではこの選択が逆になります。ネットワーク接続を構成する際に共有を有効にするかどうか選択し、その選択に応じて「プライベート ネットワーク」(共有が有効の場合) または「パブリック ネットワーク」(共有が無効の場合) として構成されます。許可したい動作 (共有の有効 / 無効) を中心とした設定に変更されたことで、接続を構成する際の選択はわかりやすくなったと思います。

Windows 7 の場合も Windows 8 の場合も、コンピューターが企業内の Active Directory ドメインに参加していてドメインで管理されているネットワークに接続されている場合は、ネットワークの場所が自動的に「ドメイン ネットワーク」に設定されます。

なおネットワーク接続に対する共有の有効 / 無効の切り替えは、以下の手順で行えます。

  1. チャームを表示し、[設定] をタップ (クリック) します
  2. [ネットワーク] をタップ (クリック) します
    image
  3. 設定を変更したい接続を長押し (右クリック) します
  4. [共有のオン / オフを切り替える] をタップ (クリック) します
    image
  5. 表示されるダイアログ ボックスで、設定を変更します
    image

ただし、ちょっと分かりにくい動作なのですが、ここで設定した共有の有効 / 無効と実際のファイルとプリンターの共有の状態は必ずしも一致しません。と言うのも、実際に「プライベート ネットワーク」や「パブリック ネットワーク」でどのような共有機能を有効にするのかについては、[共有の詳細設定] で変更できるからです。

[共有の詳細設定] ではネットワーク プロファイルごとに「ネットワーク探索」「ファイルとプリンターの共有」の有効 / 無効が設定できます。既定では「プライベート ネットワーク」ではいずれも有効、「パブリック ネットワーク」ではいずれも無効になっていますが、後からそれを変更して、「プライベート ネットワーク」でもファイルとプリンターの共有を無効にしたり、「パブリック ネットワーク」でもネットワーク探索を有効にしたりできるのです。ただし公衆無線 LAN のような本当にパブリックなネットワークに接続する場合これらの設定を有効にするのはセキュリティ上で深刻な問題を引き起こす可能性があるため、実際の設定には十分な注意が必要です。

image

またどのネットワーク プロファイルにも共通の設定は、「すべてのネットワーク」で構成できます。ここには「パブリック フォルダーの共有」や「メディア ストリーミング」、「ファイル共有の接続」(接続に利用する暗号化のビット数)、「パスワード保護共有」の設定が行えます。なお「プライベート ネットワーク」と「パブリック ネットワーク」で設定できる項目の違いは、「プライベート ネットワーク」では「ホーム グループ接続」の設定項目と、ネットワーク探索を有効にした場合の「ネットワークに接続されているデバイスの自動セットアップを有効にする」という項目がある点です。

ファイルやプリンターの共有でトラブルシュートする場合には、「共有の詳細設定」の各項目が適切に構成されているか確認しましょう。

ネットワーク アダプターの状態を確認する

Windows にネットワーク機能が標準搭載された Windows 95 (英語版では Windows for Workgroups) 以来、ネットワーク トラブルの対処で必ず行ってきたのが、ネットワーク アダプタの状態を確認し、正常に動作しているか、IP アドレスなどの設定が正しく行われているか調べることでした。これは Windows 8 でも同じです。

Windows 8 でネットワーク アダプター (ネットワーク接続) の状態を確認する方法は、Windows 7 と変わりません。現在利用されているアダプターの状態を確認するには、「ネットワークと共有センター」で「アクティブなネットワークの表示」の下にある「接続」の表示 (下図参照) をクリックします。

image

これでネットワーク接続の状態が表示されます。現在利用している IP アドレスなどの構成情報を表示するには、[詳細] をクリックします。

image image

また [プロパティ] をクリックすると、以前の Windows と同じような (昔懐かしい?) ネットワークのプロパティが表示されます。

image

IP アドレスの構成方法 (手動構成、DHCP による自動構成など) を指定するには、ここで [インターネット プロトコル バージョン 4 (TCP/IPv4)] または [インターネット プロトコル バージョン 6 (TCP/IPv6)] を選択して [プロパティ] をクリックします。以前の Windows と同じプロパティが表示されますので、手動構成の場合はここで IP アドレスやデフォルト ゲートウェイ、DNS サーバーを指定します。

image image

このプロパティで、接続しているネットワークに応じた正しい設定がされていることがネットワークを利用するための必要条件です。ネットワークへの接続や通信その物の問題のトラブルシュートを行う場合には、必ずここを確認しましょう。

またネットワーク構成の内容をすばやく確認したい場合には、(これも以前からの Windows と同様ですが) コマンド プロンプトで ipconfig /all コマンドを実行する方法も有効です。

image
ipconfig /all の実行例

トラブルシューティング ツール

Windows 7 以降、多くの機能について自動トラブルシューティングのツールが用意されています。ネットワークのトラブルについても、多くの問題はツールを利用して自動的に検出・解決できるようになっています。Windows 8 でトラブルシューティング ツールを起動するには、「ネットワークと共有センター」で [問題のトラブルシューティング] をクリックします。

image

用意されている項目をクリックすると、トラブルシューティング ツールが起動します。[ホームグループ] ツール以外は管理者権限なしでも実行できますが、可能であればどのツールも管理者権限で実行することをお勧めします。ツールを管理者権限で実行するには、ツールの最初の画面で [詳細設定] をクリックします。

image

すると [管理者として実行する] が現れますので、クリックします。また [自動的に修復する] が有効になっていると、問題の検出だけでなく修復も試みられます。

image

もちろんこうしたツールに頼らず、手動でさまざまなトラブルシュートを試すことも可能です。その場合、以前の Windows と同様のトラブルシュートを行います。よく試される手動でのトラブルシュートには以下のような方法があります。

  • 物理的な接続の確認 (コネクタの抜け、配線間違い、機器の電源など)
  • TCP/IP 構成の確認 (IP アドレス、デフォルト ゲートウェイ、DNS サーバーなど)
  • ping による導通の確認
    • ループバック アドレス (IPv4 なら 127.0.0.1) への ping
    • 自分の IP アドレスへの ping
    • デフォルト ゲートウェイへのping
    • DNS サーバーへの ping
    • インターネット上の既知の IP アドレスへの ping
    • 通信相手の IP アドレスへの ping
  • FQDN やサーバー名でアクセスできない場合、IP アドレスでのアクセス
  • IP アドレスでアクセスできない場合、FQDN やサーバー名でのアクセス
  • 共有フォルダやプリンタへの接続の場合、ネットワークアクセス権と NTFS アクセス権の確認

他にも多数のトラブルシュート方法がありますので、Web 上の情報などを参考にしてください。


以上、Windows 8 のネットワーク設定とトラブルシュートについて解説しました。Windows 7 からいくつかのユーザー インターフェイスが変更されていて、また Windows XP などから移行すると大きく様変わりしているので戸惑う方もいらっしゃると思いますが、特にトラブルシュートの基本は変わっていません。便利なトラブルシューティング ツールが増えているので簡単に解決できる問題も多いでしょうが、それでだめな場合は基本に忠実にトラブルシュートしていきましょう。

この記事はマイクロソフト MVP 事務局が企画されている「MVP から発信!Windows 8 にまつわるあれこれ」に応募して執筆しています。記事の題材についてはマイクロソフト MVP 事務局の助言を受けていますが、記事の内容については筆者の独自の調査に基づく、筆者の見解です。

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