Hebikuzure's Tech Memo

2010年12月26日

IE Blog : HTML5, 実用的部分と実験的部分 (つづき)

Filed under: IE Blog, Internet Explorer — hebikuzure @ 9:32 PM

HTML5, Site-Ready and Experimental
http://blogs.msdn.com/b/ie/archive/2010/12/20/html5-site-ready-and-experimental.aspx


このブログ12月22日掲載の「HTML5, 実用的部分と実験的部分」の試訳の続きです。

以下の文章は IE Blog の 12/21 の記事 HTML5, Site-Ready and Experimental を hebikuzure が私的に試訳したものです。翻訳については Microsoft Corporation およびマイクロソフト株式会社とは無関係に hebikuzure が公開情報に基づき独自に行ったものであり、この文書の内容についての文責は公開者である hebikuzure にあります。翻訳の内容および技術的内容については正確を期すよう十分な注意を払っておりますが、誤りや不正確な部分が含まれている可能性がありますので、本文書を利用される際には原文も併せてご確認ください。


HTML5, 実用的部分と実験的部分

(承前)

否定的な結果

まず、WebSockets についての作業は継続中であり、Microsoft もその議論に加わっています。これらの最新のニュースについては誰も WebSockts の終わりだと解釈すべきではありません。

ある技術刊行物が “Web Socktes の歴史は Web 標準の開発のスタイルとペースについての落とし穴を示している” と書き、 “[それが] 完了していない仕様を含める事は” 単に新しい欠点になるだけだ、としました。この記事の見出しでは “未完成の標準のリスク” と書かれています。一方別の記事では “WebGL と WebSockets のような新興の Web 標準” について述べられており、Mozilla のリーダーはここで “投機的機能” について言及したコメントをしています。

WebSockets は数多くの、未完成で新興の、投機的な機能の一つです。設計図が変更されているのに実装に突進すると、多くの不満を生み出します。この (警告: たぶん職場では不適切でしょう) ビデオは開発者の不満をドラマ化しています。こうした不満は、主流となっている製品で、未完成、新興かつ不確かな機能をサポートする事の結果です。

問題は、開発者 (新しい機能のために何度も何度もコードを書き直したくない人々) のニーズや消費者 (Web サイトとブラウザーはいつもちゃんと動作すると思っている人々) のニーズと、(工事中の問題を解決するための) こうした工事中の技術の実装のバランスをどう取るのかという事です。現在 iPhone と iPad 4.2 は WebSockets をサポートしています。FirefoxOpera は最近 (他にも理由はありますが) セキュリティーと互換性の観点からこの実装を無効にしました。

別のアプローチ, WebSockets だけではありません

こうした実験的な機能への別のアプローチの一つは、製品と言うよりはプロトタイプであるような実装についてより明示的になることです。これは Microsoft が取っているアプローチです。これについてのより詳しい情報はここにあります。こうしたプロトタイプを通じて、我々は製品を数百万人の消費者に提供する事と、開発者や熱中者による早期の思索的な議論に関与する事の両方を、それぞれのグループを混乱させることなくバランスを取っているのです。

現在、他にも数多くの策定途上で工事中の技術が存在しています。これらは現時点で実用的ではなく、IE9 製品版のリリース以前にも実際の世界で適切かつ利用可能になっていないでしょうから、これらの新興的な技術は WebSockets が直面したのと同様の問題と否定的な結果の影響を受けやすいのです。いくつかの技術は過渡期にあり、他の技術との調整中です (場合によっては他の技術が支持されそれは破棄されるかもしれません)。SMIL アニメーションと SVG フォントは、これらが Acid 3 テストで利用されているにも関わらず、CSS アニメーションと WOFF に取って代わられようとしています。例えば Web SQL 規格はより良い方法として IndexedDB が出現したことにより、最近の TPAC で正式に推奨トラックから外されました。IndexedDB 自身は WebSockets や File API、WebGL などと同様に新興で未完成の標準です (これについては Ars Technica の記事が指摘しています) 。

サイトで実用的となる事は、標準プロセスの状態と同様、今日と明日の開発者のニーズと、実行可能な代替案の大きなコンテキストにも似ています。CSS3 は巨大な技術の一式です。IE9 ではすでに多くの実用的な CSS3 モジュールを実装しています。他のいくつかの (CSS3 グラデーションのような) CSS モジュールは未だ新興で完成していません。その他のモジュールは完全で優れた相互運用性のある別の選択肢があります。例えば CSS3 トランジションや CSS3 アニメーションの代わりには、スクリプトが利用できます。他の、例えば Web Workers のような技術は、他にも考慮が必要です。Web Workers は JavaScript に複合的なマルチスレッド プログラミングをもたらしますが、開発者やより広範な Web プログラミング モデルで完全に与える影響を探索するため (WebSockets と同じように) 幅広いプロトタイピングの必要があります。

WebSockets が行っている事を容易に再現できる数多くの技術があります。開発者にとっても消費者にとっても、これらの技術は多くの人が依存している製品ではなく明示的なプロトタイプとして提示された方が幸せです。WebSocketsIndexedDB Web ストレージは新しいプログラムにおける最初のプロトタイプです。いくつかの実験的な CSS3 モジュールは (File API などの) 他の技術と共にプロトタイプの潜在的候補です。これは我々がコミュニティーと共に完成させるのが楽しみなプロセスです。

将来に向けて

IE9 の開発において、我々はさまざまな規格がそれぞれ異なる程度で進化し続けている事に考慮しました。IE9 では、必ずしも完成している物でなくとも、現在WebSockets が示しているような問題が回避できる程度に開発されている技術をサポートしています。

IE9 の製品版で、開発者は実用的な HTML5 が予期できるので、最良の実用的 HTML5 を利用できるだけでなく、HTML5 Labs で新興の HTML5 を実験する事もできます。この分離を保つ事により、同じブラウザーの中で非常に異なる要素が交互に混ざり合う事による否定的な結果なしに、開発者は必要な物を得られます。

IE9 は、我々が今後主流になると期待している HTML5 のパターンと同様に、開発者が現在利用している今日的で現実的な Web パターンのサポートを提供しています。今日的で現実的であるとは、ブラウザーのユーザーに広範な影響のある技術 (例えば MathML より前に CSS) を意味しています。サポートとは、開発者に同一マークアップを可能にする一貫性のあるプログラミング モデルを提供する事を意味しています。目標は、理想的には相互運用性があるか、またはすぐにブラウザー横断の相互運用ができるようになるような、新しい優れた機能をサポートする事です。

このアプローチは (テスト スーツや “同じマークアップ” の目標などのこの製品が支持されるポイントと同様に) 開発者から力強い支持を集めています。そしてまた過去1年間、The Register に掲載された “HTML5 を虐げる Apple と Google を非難する Mozilla 関係者” によれば “Microsoft だけが Web 標準に達している” というような、意外なトップ ニュースになっています。

この未完成の技術のコンテキストでは、異なるブラウザーでどれだけ HTML5 の相違があるか “ベンチマーク” を通じて計測しても、それはあまり意味がありません。特に、こうしたテストの多く (例えば Acid3) には未完成の標準の異なる一部分のコレクションが含まれているのに、その実装の品質についての深く広範な評価が含まれていません。こうしたテストへの重要な疑問は、その対象は適切なのか、個々のテストは厳密で性格なのか、範囲は包括的なのか、という点です。標準開発のプロセスに関与している (W3C や Ecma のような) 標準化団体は、信頼性のある高品質のテストの開発フォーラムです。

職業的な Web サイト開発者は多忙です。彼らは生活のためにコードを書いており、純粋にこれらの工事中の企画についてのコメントを見渡しすべてのブラウザーのすべてのビルドの経過を追うような余裕はありません。我々はこのアプローチにより、安定していて『ゴールデンタイム』に利用可能な機能を利用しやすくしています。我々は動いている対象を相手にした開発者の推測作業の多くを取り除いています。その結果、開発者はより良い Web エクスペリエンスを作りだし、革新するための時間が得られます。

我々が最初に IE9 platform preview をリリースした3月の時点で、我々が HTML5 をとても愛しており、それが実際に機能するようにしたいという事は明白でした。これの一つの側面には、PC の全機能を使って HTML を最良のパフォーマンスで動作させるという事が含まれています。別の側面は標準化団体やコミュニティーと、テストスーツについて協力する事です。はっきりしているのは、技術の変化のたびに何度も何度もサイトを描き直して時間を無駄にする開発者のフラストレーションと、サイトが簡単に動作しなくなってしまう消費者のフラストレーションを取り除く事が正に重要であるという点です。

ありがとうございました。

Dean Hachamovitch

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1件のコメント »

  1. […] This post was mentioned on Twitter by nakster, hebikuzure rené. hebikuzure rené said: HTML5 Labs の位置づけについてはこちらを参照 http://bit.ly/hKQMMa http://bit.ly/gUoMRk #cssnite_ad2 […]

    ピンバック by Tweets that mention IE Blog : HTML5, 実用的部分と実験的部分 (つづき) « Hebikuzure's Tech Memo -- Topsy.com — 2011年2月17日 @ 8:04 PM


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